妊娠中の女性は、体にさまざまな変化が表れます。口の中も例外ではなく、虫歯や歯周病になりやすい状態です、妊娠中の女性を対象にした歯科外来などで歯の健康を保つ取り組みも進んでいます。
妊娠すると体内でエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが多く分泌されるようになる。歯周病の原因になる細菌は女性ホルモンを好んで栄養とするため、口の中で増えやすくなる。歯周病が早産や低体温児出産につながるという報告もある。また、唾液の分泌が少なくなったり、つわりで気分が悪くて歯みがきしづらくなったりすることで、虫歯ができやすくなる。
母親の口に虫歯菌があると、子どもの歯が生えてきた時期に、スキンシップをするうちに唾液で虫歯菌がうつることがある。大阪大歯学研究科の仲野和彦教授(小児歯科)は「母親の口の状態をよくすることは、子どもの虫歯予防にもつながる」と指摘されております。
引用元:朝日新聞 2016年9月17日付